6日目 ニュージーランド自転車旅行記 前編

6日目です。6日目はニュージーランド内で最長の距離を漕いだ日でした。

長距離を自転車で、しかも荷物を積んで走るというのは自分がサイクリストである、という一種の意地があるのだと思います。

でも、勘違いしないで欲しいのは、僕は自転車を漕ぐのが好きなのではなく、漕ぎきった後にテントに潜り込む瞬間だったり、地図に赤いペンを塗ってゆく瞬間が好きなのです。

 

5時28分に起きた。昨日調べたフリーダムキャンプ場は180km先にあるので急いで朝食を摂り荷物を片して6時半に出発。

ケータイの充電が切れたので、国道への道が分からなかったが「Auckland①」の標識を頼りに朝靄の中、見知らぬ港町を走る。

ニュージーランドにしてはやや大きめのその田舎町は、都心と言う訳では無いのに自転車道路が充実していて走りやすい。なので簡単に国道に抜けることができた。f:id:origin8explore:20200102122426j:image↑車道に自転車の居場所が明確に区分されているだけで、サイクリスト達にとっても、ドライバーにとっても良い事だと思う。因みにこれは昨日の写真。

 

40kmほど進んだ頃、日が完全に昇ったので、爽やかな空気を感じながら鉄道レール沿いのガードレールに腰掛けて少し休憩する事に。

霧を孕んだ林と草原に囲まれ食べるリンゴは美味かった。(ここのリンゴはどれも美味いのだが)

サンオイルを塗って、音楽を聞きながら精神統一の後再出発。長距離では走っている途中に「サボりたい」「疲れた」と思うことほどの壁は無いので休憩の時間は何も考えない様にするのが重要だったりする。(この時点で9時05分)

ペアで旅している自転車乗り(同類)と挨拶を交わして元気を貰ったのもあり、調子を落とさず漕ぎ続け、建築デザイナー、フンデルトヴァッサー縁の地、Kawakawaに到着。

ここKawakawaはニュージーランドを愛した彼が晩年大半を過ごした小さな街。そんな街に彼がデザインした公衆トイレがあるらしい。f:id:origin8explore:20200108103016j:image

街の中にひょっこりと現れたそれは「あぁこれね」と言わんばかりで、しかし、Kawakawaの街に溶け込んでいた。

写真を撮り、当然の如く中で用を足してKawakawaを出発。所々にフンデルトヴァッサーのデザインを真似た柱や壁紙があったが、どれも彼のデザインには届かない。チープな模倣具合はどこか愛らしくも感じるけれど。

昼過ぎ、国道の分かれ道にある「junction cafe&daily」(分かれ道カフェという安直な名前だが実在する https://goo.gl/maps/kNVMxyFWGCzBEtbk8)で昼食。一時間半ほど休憩した。

 

後編へ…